BCAAとインスリン

体の中で取り入れられた糖分は膵臓のランゲルハンス島から分泌されるインスリンによって分解、代謝されることは一般的に知られている事実でありますが、実際のところ糖分を分解してくれる存在はインスリンだけではないということも事実であります。糖分の一種であるグルコースを分解する成分として、アミノ酸の一種であるBCAAがあります。BCAAは必須アミノ酸と言われる体内では生成されないタイプのアミノ酸であり、筋肉の維持において欠かせない栄養素でもあります。



BCAAに含まれているロイシンやイソロイシンはインスリンの分泌を促す作用も持っており、インスリンが多く分泌されることとBCAAそのものが糖分を分解するという二つの効能から、体内における糖代謝をかなり効率的に行ってくれるものとなります。例えば、糖尿病の方は膵臓が弱ってしまうことでインスリンの分泌が悪くなり、その結果として血中の糖分の量が増えすぎることがその発症原因です。ですが、BCAAを摂取して効率よい糖代謝を行うことで膵臓への負担をいくばくか和らげることができるものでもあります。このことから、BCAAが糖尿病の改善にも効果があるのではないかと考えられています。

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また、体内におけるインスリンはこのBCAAを効果的に筋肉へ取り込む際に補助的な役割もしてくれるものです。それゆえに、BCAAとインスリンは持ちつ持たれつの深い関係であることが分かるのではないでしょうか。

各アミノ酸と残基の質量

このようにBCAAとインスリンは相互作用し合って体内における代謝活動を円滑に行うことで、体を健康的な状態へと導いてくれるものであるのです。